とにかくやってみれば助けてくれる人がいます。
甘酒屋an’s(アンズ)
ー 甘酒屋an’sの事業について教えて下さい
移動販売の甘酒屋さんです。土日を中心に各地のイベントに出店しています。移動販売だと土日しか営業ができないので、平日も皆さんに甘酒を飲んでもらえるよう、いま商店街の中にお店を作っているところです(2019年2月現在)。
ー 創業しようと思ったきっかけは?
辰野町で生まれ育って、地元には何もないと思っていたけど、学校を出てから一旦県外に出て外からの目線で見ることで改めて地元の良さを認識しました。そこで、昔の自分のように、「地元には何もない…」と思っている若い子たちに「そんなことないよ!辰野は素晴らしいところだよ」と伝えるために自分で事業を始めることにしたんです。ちょうどそんな時に、友人の家族が経営している自動車工場で一緒に移動販売車を作ることになったり、地元の酒蔵の社長さん、お米の生産者さんなどとの運命の出会いがあったりして、移動販売の甘酒屋さんをやろう!とひらめきました。
ー 創業にあたってどんな準備をしましたか?
いきなり店を構えるのは不安だったけど、移動販売車なら自分でもなんとかなる!と思ったので、まずは移動販売車を整備して事業を始めようと思いました。 それから、創業するといっても何をしたらいいか分からなかったので、知識を得るために色々な創業セミナー・スクールにとりあえず参加してみました。
ー 辰野町の創業塾を受講してみての感想は?
講師の先生が創業に何度も携わってきた経営コンサルタントなので、自分が創業するまでの流れを分かりやすく教えてもらえて良かったです。あとは、何といっても創業計画書を作れたのが良かった!辰野町の創業塾は創業計画書の作成がカリキュラムのメインになっていましたが、何かそういうきっかけがないと一人は作るのが難しいと思います。創業計画書を作るメリットは、計画と現実を比較できるようになることです。昔作ったものを今振り返ってみると、この計画甘いな~と思うこともよくあります。実際に事業を始めてみないと分からないことも多く、計画や数字もアバウトなものになりがちですが、それでも始める前に事業の指針として計画書を作っておくというのは重要だと感じています。それから、同じく創業を志す他の受講者とのつながりができ、意見交換をしたりして刺激を受ける事ができたのも良かったです。
ー そのほかに商工会を利用して良かったと思うことはありますか?
分からないことがあって聞きに行くと、とにかく親身になって相談に乗ってくれます!「ある経営コンサルタントのところに行ったら、まともに話も聞いてくれなかった」という他市町村の知り合いもいますが、辰野の商工会は全然そんなことありません。あとは、持続化補助金(*辰野では商工会だけが窓口になっている小規模事業者向けの補助金)の申請の時に、申請書の書き方・経営計画の立て方などを指導してもらったおかげで、無事申請が通ってやりたい事業を実施することができました。
ー 今後の目標・展望を教えて下さい
いま商店街にお店を作っていますが、地元の若い子たちに来てもらって、「外に出なくても楽しめるんだ、自分にもこういうことができるかな」と思ってもらえたら嬉しいです。それと、移動販売をしていると、「平日はどこにいますか?」という質問がよくあるので、平日は辰野のお店に来てもらうことによって移動販売との相乗効果も考えています。
ー 最後に、創業したいと思っている方へのメッセージをお願いします
とにかくやってみたら助けてくれる人はいるし、色々な事を教えてくれる人もいるので、まずはやってみることだと思います。でも、もちろんやりたいという気持ちだけじゃできないこともあるので、壁にぶつかった時は商工会に相談してみてください。